田村由実先生の大ヒット漫画
「ミステリと言う勿れ」
カレー好きで天然パーマがトレードマークの大学生 久能整(くのうととのう)が様々な事件の謎を解き明かしていく新感覚ミステリー。。。
ドラマ化、映画化もされたので多くの方がご存知の人気作品ですね!
自身のことについて”偏見のかたまり”で”だいぶ無茶なことを言う”と語る整くん(第1巻より)
そんな「語る」整くんを主人公に展開するこの作品には色々と考えさせられる言葉や状況がたくさん出てきます。
今回は2巻から4巻(episode4)にかけての話の中で出会った言葉
「こどもって乾く前のセメントみたいなんですって」
誰の言葉なのか?どういうことなのか?
こちらについて調べたこと、感じたことをまとめてみました。
最後までお付き合いください
この記事には作品の内容が含まれています
1 このエピソードについての簡単なあらまし
・広島で開催のモネ展へ新幹線で向かう整をそっと尾けていた狩集汐路(かりあつまりしおじ)。
彼女は莫大な財産を持つ狩集家の遺産相続人候補の1人でした。
汐路は整にバイトと称してその遺産相続の手助けをもちかけます。
半ば強引に協力するはめになった整が狩集家の隠された秘密に迫っていく・・・!
(単行本第2巻〜第4巻 episode 4 )
2「こどもって乾く前のセメントみたいなんですって」のシーン
・広島へ向かうの新幹線の中から整くんを尾けていた汐路は彼のの人となりを試すためお芝居を
仕掛けます。
ガラの悪い二人組に絡まれ整くんに助けを求める汐路
それをお芝居と見破った整くんは助けを断ります。その時そばでは幼い女の子が怯えた様子で見ていました。
震える女の子に「これはお芝居だから大丈夫怖くないよ」と声をかける整くん。
この言葉で女の子は落ち着きを取り戻し母親の方へと戻っていきました。
そのやり取りを見ていた汐路に整くんは言います
「こどもって乾く前のセメントみたいなんですって
落としたものの形が そのまま跡になって
残るんですよ」
その言葉に何とも言えない表情を見せる汐路・・・
整くんが女の子に言葉をかけなかったとしたら・・・
怖い思いをしたこの日のことはずっと忘れられない記憶として残るのかも・・
とても印象に残るシーンでした。
3「乾く前のセメントみたい」は誰の言葉?
この言葉はハイム・G・ギノットの言葉
(1922−1973)教師 児童心理学者 心理療法士
「こどもたちは乾く前のセメントのようなもの
何かがそこに落ちれば必ずそのままそれが形となって残る」
子供の頃の心がいかにやわらかくて繊細か
その時の言葉や体験はしっかりと刻まれてしまう…
そういうことが強くイメージできる言葉だと思いました。

他にもあるギノットの言葉
「子どもには、彼がすでに成れるべき人であるかのように接しなさい」
子供だから分からないだろうと思って不用意な事を言ったりしないこと
案外子供はわかっていたりする…
自分の子供の頃の記憶にも思い当たることがあります・・
「子どもはバカじゃないです あなたは子供の頃バカでしたか?」 (第3巻の整くんのセリフ)
確かに・・そうバカではなかったように記憶しています。
案外と大人たちの会話を聞いて意味が分かっていたことがあったなと。
4 セメントに落とされたもの。
・汐路は幼い頃からずっと祖父からこう言われてきていました。
「狩集家は殺し合う一族」
「自分もそうしてきた」
「おまえもそうなる」
繰り返し聞かされてきた言葉が強く刻まれて汐路の心には深い闇ができてしまったようです…
それを聞いた整くんは言います
「どうしてそんなことを子供に・・セメントが固まる前に」
私の身近な人の話ですが、母親からこんなことを言われたそうです。
「あんたは貧乏の星のもとに生まれてきた」
何十年経ってもその言葉はずっと残っていて、自分の中で「貧乏の星=運のない人」いう図式が出来上がってしまってる。何をするにも「どうせ上手くいかない・・」とすぐにネガティブな考えになりがちだと。

何十年たっても記憶に刻まれた言葉・・
成人してからそのことについて話したところ母親の方は全く覚えていなかったそうです・・
・そして遺産相続争いで亡くなったとされていた汐路の父の死の真相が明らかに・・!それは汐路にとって衝撃の事実でした・・・
ショックにうちひしがれる汐路でしたが事実が明るみになったことで遺産相続の争いは要らなくなり、このエピソードはエンディングへ向かいます。(詳しい内容についてはここでは触れません)
祖父から聞かされてきた言葉、最愛の父の死。そして明らかになった事実・・
落とされたものがたくさんあるであろう汐路に整くんはこう言葉をかけます。
「あなたはまだ子供だから
セメントが固まりきっていないから
きっと少し
穴を埋めることが
できると思います」
ゆっくりと時間をかけて彼女の心の闇が小さくなっていく・・そうイメージできるシーンでした。

5 まとめと感想
・単行本第2巻から4巻(episode4)狩集家遺産相続を巡る話 「狩集汐路」が中心の回
・怖い思いをした幼い女の子を落ち着かせる行動をとった整が汐路に話した言葉「こどもって乾く前のセメントみたいなんですって」
・これは児童心理学者ハイム・G・ギノット言葉
・子供の頃から汐路が聞かされてきたことが彼女の心に闇をつくることに
・それでも彼女は「まだ子供なのでセメントに落とされた穴をきっと少し埋めることができる」
自分の幼い頃の記憶・・楽しい事・嬉しい事、悲しかった事・怖かった事。その色んな記憶の一つ一つが今の自分に影響しているのかも・・

子供の頃から「元気だ!元気だ!」と言われていたせいか自分は丈夫なんだと暗示にかかっているようです。実際ほとんど病院知らず・・・過信には注意ですが(笑)嫌な言葉などもはあまり言われた記憶がないので感謝だなと・・
「あの時のあの出来事が・・あの言葉があったから今こうなのか・・」誰しも思い当たることがあると思います。
セメントに色んなものを落とされていたのは汐路だけではないことが作品を読んでいてわかります。
色々興味深く考えさせられる作品です・・まだまだ気になる言葉などあるので調べてみたいと思っています!
ミステリと言う勿れ 月刊Flowersで連載中!!
次の展開が楽しみです!!
最後までお読み頂いてありがとうございました!

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